しがらみneT学園 登校チキンレース
朝の8時20分、この時間neT学園の生徒はみんな急いでいる kino もその一人だった。
「うっわ、今日やべえな。ったくなんで目覚ましなんねぇんだよ
あの目覚ましときどき鳴んないんだよな。」
自分で消した記憶がないので、とりあえず目覚まし時計のせいにする。ぶつくさ言っていると
後ろから誰かが声をかけてきた。
「オッス、めずらしいなおまえがこんな時間にいるの」
「あ、遅刻常習犯taku 」
「人聞きの悪いことをゆーな、今月はまだ3回しかしてない」
「今月3回って、まだ5日じゃねーか 恐ろしいペースだな」
「そんなにほめるなって」
「別にほめてない、それよりおまえいつもこんな時間にきてんのか?」
「今日はまだ早いほうだな」
「うそっ、これより遅く駅着いたら間に合わねえじゃん」
「うん、だから歩いてゆっくり登校する」
「おまえのその神経がうらやましいよ・・・」
2人で歩いていると
「そうだ kino、学校まできょうそうしねえ?」
「やだ」
「負けたほうがジュースをおごる、じゃ、よーいスタート」
いきなり走り出す taku
「ちょっと勝手に決めんな、待ちやがれ」
追いかける kino
(中略)
「はあ、はあやっと追いついた」
「なかなかやるな、よっと」
「てめぇ、足かけんなひきょうだぞ」
「あっ、変なことしてる場合じゃなかった、この時間マジでやばい」
「えぇっ、もう体力無い、しんどい」
へとへとになって走る2人の横をものすごいスピードでなにかが追い越していった。
「な、なんだありゃ」
「あのデブすげぇ・・・」
キーンコーンカーンコーン 二人が学校の門に着くと同時に始業のチャイムが鳴った
(ぎりぎり間に合ったか)安心している二人の前に黒い影がたちはだかった
「はい学生証出して」
「ええぇーーー、ちょっとぐらいいいじゃないですか ハァハァ」
「ほんの何秒かじゃないですか ぜーぜー」
「ちょっとでもなんでも遅刻は遅刻なんだよ、さっさと出しなさい」
(チッ、この教師)心の中で舌打ちする二人
そして昼休み、二人は屋上にいた
「がっちり怒られたな」
「ああ、あの温厚な担任がめずらしくキレてた」
「・・・それより朝のデブすごくなかった?」
「あれは、一瞬わが目を疑った、最近のデブは動きがいいなぁ」
「これからはデブの時代か?」
「そうかもな、おまえみたいなシャクレの時代は終わったって事だろ」
「俺別にシャクレてねーぞ」
「悪い悪い、エロ髭のシャクレ野郎だったな」
「髭も生えてねーし、シャクレてもねえっての」
「はぁ、」 「ふぅ、」
たそがれる二人だった
Fin
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しがらみネット学園 「カンニング?」
放課後、kinoとtakuは用事があって職員室に来ていた。中は誰もいなくてがらんとしている。
「この部屋嫌いなんだよな、タバコ臭いし」takuが愚痴をこぼす。
「職員室が好きってヤツはあんまいないだろ」
「ところで今日なんで呼び出されたんだ?」
「なんか遅刻のペナルティーってことで体力測定のデータ打ち込み手伝うらしい」
「ったく、データの打ち込みくらい一人でやれあの馬鹿教師」
「そーゆー事ここで言うなよ」
「あの短足筋肉馬鹿教師」
「だから言うなって」
さしあったって暇なので2人は職員室の中をぶらぶらする。
「こうしてみると教師の性格すごいわかるよな」
「ああ、片付け方や置いてる物とかそれぞれだしな」
「この机すげえ、プリント散乱しまくってる」
「ほんとだ、・・・何だこれ、2学期中間テストの試験解答」
「中間テストって言ったら今度の試験じゃん」
「えーと、1年の情報処理、1年の情報処理!!」
「俺らが受ける試験じゃん!!」
プリントの山から宝物発見、テンションのあがる2人。
「まて、落ち着け」
「そうか、やっぱり見るのはよくないよな」
「違う、落ち着かないと記憶力が低下する」takuは盗み見する気満々である。
「こういう所誰かに見つかったらやばいだろ」と言いつつもこっそり見ようとするkino
結局ものすごく興奮していたのと、答えがほとんど記号や数値だったのでkinoは「アットマーク」
という単語しか憶えられなかった。
〜中間試験当日〜
ふむふむこれが情報処理の問題か、
第1問、@の名称を答えなさい。
kinoの頭の中では関西風若手お笑い芸人がつっこみを入れていた。
こんなの常識やちゅーねん、こんなの常識やっちゅーねん、こんなの…
Fin
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しがらみneT学園 フマジメ部員
ある日の放課後、がらんとしたテニスコートのネットぎわで、一人(見かけ)まじめにフォーム
をチェックしている部員がいた。なにやらぶつぶつ独り言をつぶやいている。
「来来週には大会がある、早くマスターしないと・・・」
そこにもう一人部員やってきた。
「よう、mashyo 今日はオフの日なのに熱心だな。」
「なんだ ziki か」
「なんだはねーだろ、せっかく練習つきあってやろうってのに」
「ほんとか!じゃあちょっとボレーの球出ししてくれ」喜びはしゃぐ mashyo
「はいはい」
ziki はコートの反対側に移動した。
「強さどんぐらいがいい?」
「ふつーめで」
「高さは?」
「低めで」
「OK、じゃあいくぜ」
パカン、のびのあるボールが mashyo に向かっていく
ポーーン、ふぬけた勢いのボールがコートのわきに落ちる。
「次いくぜ」
パカン、ストレートな打球が mashyo に向かっていく
ボゴッ、ぼてぼてのボールがネットにかかる。mashyo はつぶやいた。
「もうちょっと面をねかせて、下半身でひろわなきゃダメか」
「どうした?調子悪いのか?」
「いやさ、妙技鉄柱当てがなかなか決まんなくて」
「まじめにボレーの練習しろっての」
「まじめにやってるよ。そうゆうおまえだって、この前ブーメランスネイクの練習してたじゃん」
(この漫画バカ・・・)
「あれは、ポール回しってちゃんとした技なの」
「つまりブーメランスネイクだろ」
「違う、俺は審判台の下を通そうとしたりしてない」
「いずれは通したいと思ってるだろ?」
「全然思ってねえ」
「休日は、特訓と称して河原で手ぬぐい振り回してるだろ?」
「してねえ!」
「そうか、それは意外だった」
「ったく、おまえが俺とおなじレギュラーで、ダブルスのパートナーだと思うとやる気なくなるぜ」
「なんだと!文句があるならコートの上で決着をつけようじゃないか。」
「いつの時代の漫画のセリフだよ・・・まあいい、ひさびさにおまえと試合するか。言っとくけど本気でやるからな」
「のぞむところだ!」
「俺が勝ったら、まじめにボレーの練習しろよ」
「いいぜ!そのかわり おまえ負けたら妙技鉄柱当てmashyoスペシャルの練習つきあえよ」
「・・・・・・・・・・・・・ああ、好きなだけつきあってやる」
「何セットマッチにする?」
「3で」
「おっけー」
「じゃあ回すぜ」カラカラ ziki はラケットを回転させた。
「スムーズ」コトン
「ラフ、じゃ俺サービスね」
「負けないぞー」やる気満々の mashyo を見て ziki は思った。
(いつも思うけどなんか調子狂うんだよな)
コートで2人の打ち合いが始まった
「はっ」パカン、「よっ」ポコーン、「とりゃ」パーン
楽しそうにボールを打つ mashyo
(こいつも俺と同じテニス好きなんだな)と ziki が思っていると、
「mashyo、丸、ビーム!!!」バゴーーン
「おまえみたいな奴とはダブルス組たくねぇ!」
「負けそうだから逆ギレしてんだろ」
「違うっ!」
(何でこいつがこんないい球打てるんだよ・・・)
いまいち納得のいかない ziki だった。
Fin
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Short Story しがらみneT学園 屋上で昼飯
なんとなく高校生。別に勉強ができるわけじゃない、特技があるわけでもない、やる気がある
わけでもない、でも高校生。あ〜あ、なんか面白いことないかな〜 なんてぼーっとするのが
最近得意だ。
今日は天気もいいしほのぼのしてて
う〜ん、なんかいい気分 ぐー
突然頭に激痛がはしった
「いってえ」
目の前には、怒りの表情に満ちた教師がいるような気がする。気のせいだろうか。
「気持ちよさそうに寝てたな、いい夢でも見てたのか?」まずい、現実だ。
「え〜っと、授業中寝るのはよくないんじゃないかなっていう夢を見てました。」
寝起きだったので変な言い訳をしてしまった。
「寝てるって事自体が悪いんだよ」バシッ、。
「いってー」頭をはたかれた。
これは体罰だ、職権濫用だ、教育委員会に訴えてやる
「授業中寝ていたのを起こして、ついでに眠気をさましてやっただけだから今のは体罰じゃないぞ」
う、心を読まれた。
「居眠りで注意されんなよ、高校生にもなって」隣の hiro があきれ顔で言った。
「いいじゃん、寝る子は育つっていうし」
「おまえ身長伸びてんの」
「うるさい」
キーン コーン カーン コーン
「はい、じゃあ来週はテストをやるので各自勉強しておくように」
「そんなの聞いてないっ、全然聞いてないって」
「寝てるやつには聞こえなかったかもしれないな」
クスクス教室のあちこちで笑い声が起こった
さ、最悪だ
「あー、めしだめし」無造作に鞄から弁当箱を取り出す。
「学校にいるときは、これが一番の楽しみだよな」hiro がそう言った。
「そんな事言うなよ、悲しくなるから」まあ実際そうなんだけど。
「なぁ、屋上に行かない?」と、その時 jun が声をかけて来た。
「いいね、ひさしぶりに広い所で食うか hiro おまえはどうする?」
「もちろん俺も行くよ」
屋上といってもそこに何があるわけでもないが、気分転換には最適な場所だ。
「ひさしぶりだな、3人で行動するの」
「ああ、中三のときは受験で忙しかったりしたからな」
「よく3人で問題おこして怒られたよな」
「そんな昔話みたいに言うなよ 高校生になったからって、別に何かが変わったわけじゃないだろ」
「でもな俺たちも、もうガキじゃないし」
「そうだな、馬鹿やってる時期はもう終わったってことか」
ふと、自分を含む3人はこれからどうなっていくのかという疑問がよぎった。ちょっと感傷的だ。
「まあ、何でもいいから昼飯食おうぜ」
「さすが hiro、いいこと言うね」
3人はおのおの自分の弁当を食べる事にした。
「jun おまえいつもパンなの?」
「ああ、おれの家共働きだから作ってくれなくてさ」
「ふーん、その点俺は幸せなのかなぁ」そういって弁当箱を開けると、中身はぎゅうぎゅうにつめたご飯だけだった。
「なんじゃこりゃぁ」
「あーあ、かわいそうに」
「くそー俺は育ち盛りだぞ、こんなんじゃ育たねーぞ」
「毎回気になんだけど、おまえ身長伸びてんの?」
「いちいちうるさいっ!伸びてるよ、少しは・・・」そう言ったとき、紙切れが目に付いた。(なんだこれ)開けてみると何かが書いてある (塩鮭、ウインナー、玉子焼き、おしんこ??? まさか、これがおかずのかわりか?)
「グ、グレてやる 家庭を破壊しつくしてやる」
「そーゆーの ガキって言うんじゃね」
「何一つ考えないガキだな」
食い物の恨みは深いのだ
「おなか減ったなあー、jun君いいなーそのパン」
「あげない」
「やっぱ友達ってこうゆうときにさぁ」
「ガキにはあげない」(くそー)
「hiro 実はやさしいの知ってんだ」
「餓死しろ」
(なんでか知らないが泣けてきた)
シクシク(T_T)
もぐもぐ
ぱくぱく
シクシク(T_T)・・・
3人のそれぞれの昼休みがすぎていく
Fin
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しがらみネット学園 「ビリヤードに行こう」
6月の梅雨真っ盛りの時期、『気候がじめじめしているからといって、心までじめじめしちゃいけませんよ』なんてベタなキャッチフレーズを書いている、だるーな作者の精神状態はともかく、ぶらぶらと下校している2人のネット学園の生徒がいた。
「なあ、今日久々にこれしに行かない?」そう言ってhassaはキューでボールをつくまねをした
「ナンパか?」
「そうそう、キューで気に入った女の子の頭をスコンッってこらっ」
「冗談だよ。いいなー、ビリヤード。久しぶりに行くか」
そんなこんなで2人はビリヤード場にいた。
「この玉の配置、おまえじゃ無理だな」
「甘いな、俺はおまえと違って作用反作用の法則を知っている」
「そのくらい俺も余裕で知ってるって」
「文系バカがほざくなよ」
「おまえ、同じ理系のクラスメートにその言い方は失礼だろ。数学の成績俺より悪いくせに」
「うっ、数学は理系科目じゃないというのが定説だし」
「訳のわからないことを言いだすな」
「数学なんてそのうち消滅するし」
「勝手に消すなよ」
「おらっ」コンッ白い玉が8の玉にあたり、1クッションして9の玉にあたった。ごとんっ9の玉がポケットに落ちた。
「すげぇ、俺って天才かも」
「まぐれにしてもすごいな一応ほめてやるよ」
「言っとくけど負けたほうがおごりだからな」
「そんな話一切聴いてない」
「目、つきさすぞ」
「わかったから、そうゆう危険な発言やめろよ」
ひとしきりゲームを終え、休憩する2人
「おまえ、志望校とか決めてたりしてる?」
「なんとなくな、おまえはどうなんだよ」
「おれもなんとなくだ」
「何か一緒の大学に行くことになったりしてな」
「どうだろう、言っとくけどおまえ俺のまねすんなよ」
「おまえこそ俺のまねすんなよ」
口にはださなかったけれど今みたいな日々がずっと続けばいいと思っていた。
でも、心のどこかでそれは無理だとわかっていた。
Fin
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しがらみneT学園・情報処理の課題
ある日の放課後、生徒の大半は部活か家に帰るかしているので、校舎の中はがらんとした
簡素な空間になっている。その、長居してもしょうがない雰囲気がいっそう濃い第一情報処
理室という所にdogoとnisukaは来ていた。
「ここか、第一情報処理室ってのは」
「どうやらそうみたいだな」
「入学案内では、最先端の教育設備だなんだってえらそうに言っておいて、授業じゃびた一使わないと悪名高い部屋はここか?」
「そんなにボロクソ言うことはないと思うが、授業であんま使わないのは事実だな」
「おじゃまさせてもらいまーす」
「なんだよその低姿勢は」
dogoは丁寧にドアを開けた。意外に広い部屋の中は、学校の売りにするだけあって、それなりのOSが入り、インターネット接続のととのったパソコンがずらりと並んでいる。室内では、部活なのか私用なのかパソコンを使っている生徒がまばらにいた。
二人は適当に場所を選んでパソコンの電源を入れた。
「何であんなめがねのおっさんと仲良く文通しなきゃいけないんだよな」不平を言うdogo
「そんなこといったって、電子メールが課題なんだからしょうがないだろ。文句言わずにちゃっちゃとやろーぜ」
nisukaは自分の課題にとりかかった。アカウントとパスワードを入力、マイクロソフトのアウトルックは、これだな。メールアドレスを入れてと、内容はなんにしようか・・・『先生の授業は大変理解しやすく、情報処理に対する勉強意欲がますます高まりました』と、こんなもんでいいか。クラス・番号・名前をいれて、送信。はい、OKっと。
nisukaが隣をみると、dogoは前傾姿勢でパソコンに向かっている。がんばっているようだ。
「nisuka、おまえどんな内容書いた?」
「え?『先生の授業はわかりやすくて楽しい』みたいな事を書いた」
「そうか、俺はなんて書こう?『授業は何言ってるか全然わかりません、日本語でしゃべってください』で、どうだ?」
「・・・・わざわざ授業の課題をつかって教師にけんかを売る必要はないと思うが」
「わかった、『授業は意味不明、日本語をしゃべれ、とnisukaが言っていました』でいいだろ」
「ふざけんな、絶対やめろよ」
「nisukaが心をこめて言っていました」
「おまえ、そんな内容送ったら頭皮をはぐからな」
「わかったよ普通に書けばいいんだろ、ちぇー」
「まったく、油断もすきもありゃしない」
dogoは『楽しい』と三文字だけ綴った。メールの受け取り主がこの言葉の意味をどううけとめるか、nisukaはちょっと気になったが、まあいいかと思って何も言わなかった。
「送信ってどうやんだ?」 「送信ボタンってのをぽっちっと押せばできるぞ」
「これか おっ、何かおこったぞ」 「送信されてるってわけだ」
「これで、あのめがねにとどく訳だな」 「ああ、めがねにとどく訳だ」
「すごいなこの機械は」 「どこにでもあるコンピューターちゅーやつだ」
dogoはパソコンにちょっこっと感銘をうけたようだ。
課題も終わったので二人は帰ることにした
「俺は今さっき、すごい偉業を成し遂げたようなきがするが、気のせいか?」目を輝かせるdogo
「気のせいだ。電子メールの送信くらい多分そこら辺歩いてる小学生でもできるぞ」
「マジで?」
「マジ」
「すごいな日本のIT革命は」
「わかった、わかった。早く帰ろーぜ、帰りにモスでも寄ってくか?」
「もしかして、モスでバイトしてる姉ちゃんでもメールの送信できるのか?」
「できんじゃね」
「すごいな日本のIT革命は」
「おまえそれ言いたいだけだろ。とっととかえんぞ」
「すごいな日本のITレボリューションは」
「言いたいなら、自分の部屋で気が変になるまで言え」
「すごいな、JAPANの・・・」
「だぁっ!」バキッ
激しいつっこみがdogoをおそった
Fin
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しがらみneT学園・ルーズリーフ失踪事件
普段どおりの平穏な日、口数の少ない kyui がぽつりと言った。
「現代文のルーズリーフがない。」
それが事件の始まりだった。
「え、それは俺に言ってんの?」coppe は聞き返した。
「そう」 「て、ことは俺を疑ってんの?」
「そうゆうわけじゃないんだけど・・・・・」 なんだその点々は
「でも、犯人はクラスの中にいると思うわけ?」 「うん」
「へー、クラスメイトを泥棒扱いするわけね。疑ってるんだ、同じ教室で学ぶ仲間を!」
「なんでそんな言われ方されなきゃなんないの?」 ノリです
「でもさぁ、目星くらいついてんでしょ?こいつが怪しいっていう」
「全然」 kyui はまったく見当がつかないという顔(わかりやすく言うとオツムの弱そうな顔)をした。
「思い当たらない、すなわち敵が多いと」 「それは違うよ」←めずらしくはっきりとした否定
「いやがらせかな、いじめられてんのかも」
「まあ、気にするなっていじめの一つや二つ」
「まだそうと決まったわけじゃないんだけど」
「しゃーない、kyui君いじめの犯人を捜すことにしましょうか。」
「そう言われると落ち込む。」
「そう?じゃ、現文のルーズリーフを盗むマニアック人間の行方をちょっくら追ってみましょうか」
「なんかやる気なくす」
「わがままだなぁ」
〜聞き込み捜査開始〜
「おまえら、なに話してんだ?」yama が話しかけてきた。(面倒くさいからこいつを容疑者にしよう)coppeは瞬時に頭の中でそう決めた。
「いや、kyui君が現代文のルーズリーフ盗まれたらしいから」
「本当に?誰がやったんだ誰が」 このさわやかさが怪しい、ということにしよう。
「kyui君 yamaがなんか怪しくない」
「別に怪しくないと思うけど」
「ほら、kyui君おまえのこと滅茶苦茶怪しいってよ。」
「言ってねーって。でもさぁ、こうゆう事件てだいたい身近な人間が犯人じゃないのか?特におまえとかが」そういって、yamaはcoppeの顔をのぞきこんだ。
「ば、馬鹿なこと言ってんじゃねーよ!」
こうして、ルーズリーフ失踪事件はcoppe の意味不明なボケによって迷宮入りとなった
かに思われたが
期末試験前
「やられた」kyui はポツリと言った
「はん?」
「また ルーズリーフ盗まれた」
「現代文?」 「うん」
「すると、おそらく前回と同一犯人か・・・」事件は終わっていなっかたようだ。
「もって帰ろうかどうか迷って、結局おいて帰ったらそれだけなくなってた。」
「計画犯だな、よしcoppe捜査官出ずばなるまい。」
「だれ?捜査官って?」
「・・・・・(聞こえないフリ)」
〜聞き込み捜査開始〜
「ちょっと人を捜してんだけど?」とりあえずyamaに聞き込む
「どんな奴だ?」
「最近、現代文の勉強に困って悩み悶えている奴を見なかったか?」
「いねーよ、そんな奴」
「じゃあ、最近『kyuiのルーズリーフを盗んだおかげで現代文の勉強がはかどるうしゃしゃしゃしゃ』と喜びはしゃいでいた奴は?」
「見てねーよそんな奴」
「ところでおまえ、この前俺をパシリにつかいやがって それがゆるせん」
「いいだろ、先に並んでたのおまえなんだから」
「じゃあ今度からおまえが先にならべ」
「おまえに先に並ばすのがミソなんだ」
「なんだとてめー ふざけん・・・(後略)」
こうして、ルズーリーフ失踪事件2はcoppeの意味不明な捜査によって完全迷宮入りとなった。
Fin
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しがらみneT学園 いたずらメール
平日の朝、下りの電車なのに列車内はあたりまえのように混雑している。その混雑の原因は、『蒼き集団』aQua市の誇るマンモス校neT学園の生徒だった。keiとrebiは毎日この大量neT学生輸送機を利用している。もう30分早い電車に乗ればすいているのだが、そんな根性は二人にはないので、不毛な会話をして気を紛らわしていた。
「そういえば、昨日変なメールがきた」
「どんなやつ」
「出会い系サイトにつながりますみたいなやつ」
「へぇー」
「送り主がrebiってやつなんだけど」
「へぇー、へぇー」
「へー、へー言ってんじゃねぇ」
「なに怒ってんだよ」
「しらばっくれるな、おまえの名前rebiだろ」
「へぇー、へぇー、へぇー」
「・・・・・今度変なメール送ってきたら叩きつくしてやるからな」
「わかったよ、今度から気をつけるよ」
「ほんとか?」
「ああ」
「じゃあ問題、18禁サイトにつながるメールが携帯にきました。あなたはどうしますか?」
「ソッコウで転送するね」
「なにっ?!」
「間違いなく届くよう2通ぐらい送る」
「ふざけんなっつーの」
「別にいいだろ、おまえが損するわけでもないし」
「まあそう言われりゃそうだけど」
がたんごとん がたんごとん
「あ、そういや思い出した」
「なんだ?」
「おまえ、このあいだも『このメールを7人に送ると幸せになります』みたいなメール転送してきたろ」
「ああ、あれか。あれはおまえの幸せを願ってだな」
「うそつけ」
「7人に送らなければいけないところを1人にしか送らなかった。つまり自分の幸せを我慢してまでおまえの幸せを願ったわけだ」
「変に理屈の通ったいいわけをするな。で、なにオレだけに送ってんだよ」
「幸せになっただろ?」
「なれるかっ!」
「わはははは」
「笑うところじゃねえっ!!。とにかく、用もないのに変なメール送ってくんなよ。」
後日、携帯にメールはこなかったが留守番電話サービスにrebiの声でメッセージがはいっていた。「明日晴れかもね」という内容だった。次の日は雨だった。(これ、聞くのに金かかるんだよな、しかも予報はずしやがって。いや、オレはそんな小さいことで怒っているのではない。)なんか心にくすぶるものを感じるkeiであった。
Fin
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しがらみneT学園 「河原の探し物」
とても風の強い日だった。川でヨットが横になっていたり、帽子を中央分離帯まで飛ばされて、途方にくれている人がいたりと、街のあちらこちらでアクシデントが起きている。
「季節の変わり目って、なんかこうゆう日があるんだよな」shinがチャリンコを押して帰っていると、橋の下にある人影が目に付いた。
「あれ?hiroじゃねえか、草むらの中でなにしてんだ?」shinは下におりて直接聞いてみることにした。
「おいらのチャリはママチャリだけど、気合をいれればマウンテンバイク〜♪」がたっ、ごとっ 意味不明な歌を口ずさみながらshinは土手を下りていく。
「おーい、何してんだhiro?]
「あん?shinか」ぶっきらぼうな答えがかえってきた。
「何か捜しモノか?」
「何でもいいだろ」ちょびっとほっといてくれオーラをだしている
「おしえてくれよう、別に減るもんじゃなし」
「あー?エロ本だよ、エロ本」
どうやら素直に言う気はないらしい、と察したshinは
「じゃ、わかった。俺もエロ本探しにつきあおう」
「勝手にしろ」
shinはあてずっぽうで探すのを手伝うことにした。
(hiroの捜し物っていったいなんだろう?)
とりあえず草むらをあさってみる。がさがさっ
第一発見物・・・ポリビニールの植木鉢 これは違うだろう
第二発見物・・・旧式洗濯機のつまみ これも違うだろう
草の影にきらりと光るものがあった
これは?いまどきめずらしい空き缶のプルタブか、もしやhiroの奴プルタブをたくさんあつめて車椅子に変えようとして頑張っているのか? ま、そりゃないな
(それにしてもだいぶ探し疲れたな・・・)
と、そのときあるものがshinの目に映った
(あれは?雰囲気から察すると本物のエロ本のようだが)
shinがちらりとhiroを見ると、とても真剣な顔で草をかきわけている。
(うーん冗談でも『よろこべhiro!』何て言ったら怒りそうだ)などとくだらないことを考えていると
hiroがすくっと立ち上がった
「探し物は見つかったのか?」
「ああ」hiroはポケットに何かねじこんだようだ
「それはよかった。じゃあ、帰ろうぜ」
あいかわらず強い風が吹いているが、日はすっかり暮れていた
「おいらのチャリはママチャリだけど〜♪」がたっ、ごとっ
「変な歌だな」 「ほっとけ」
夕暮れの橋の上を長い二つの影が歩いてゆく
「捜すのつきあわせて悪かったな」帰り道hiroがポツリと言った
「礼を言われるような事はしちゃいないが、大事なものだったのか?」
「どこにでも売ってるような安物だ」
「そうか」
「そういや、数学のレポート提出期限明日までじゃなかったか?」
「あーーーー、忘れてた 全然やってない。かといって今日やる気はもうないよー」
「またjunに写させてもらうか」
「それが一番だな」
次の日、shinはjunに昨日のことを話してみた
「・・・・・・話を聞くと気になるな」
「だろ、いったいなんだったんだろう」
「家の合鍵か何かかもよ」
「合鍵だったら隠す必要ないだろ、それにもし合鍵ならhiroの性格だと通行人も捜索活動にかりだすはずだ。」
「いくらhiroでも通行人をこき使うことはしないだろう」
「うーん気になる、気になって今日は眠れない」
「昨日はねむれたのか?」
「ああ、ぐっすり」
「・・・・・・・」
あとでhiroの母親から聞いた話では、あの日hiroが捜していたのは妹からの誕生プレゼントだったそうだ。強風で自転車が倒れた拍子に、橋の下に落ちてしまったらしい。
Fin
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しがらみneT学園・小春日和の恋愛話
新学期が始まって間もない頃、なんとなく周囲には活気があふれているような感じだ。あまり見る生徒はいないが、neT学園の裏庭には意外と綺麗な花が咲いていたりしている。
帰り道、hazenとronhaの2人が歩いていた。
「春が来た、春が来たのに春が終わろうとしている」
「出だしから、わけのわからないこと言うな」
「もうしんどい」hazenはかなり遠い目をしている
「恋愛がか?」
「恋愛っていうか、関係を保つのがつらい」
「じゃ、別れりゃいいじゃん」
「簡単に言うけどな、結構大変なことなんだぞ」
「ふーん」ronhaはあまり関心がなさそうだ
「おまえも恋愛をして大変さを味わえって」
「でもなぁ、今のおまえ見てても全然うらやましくない」
「そうだ、忘れてた。おれは今決断を迫られてるんだった どうしたらすっきり別れられるだろう?
『さよなら』って一言だけ言おうか」
「ふつうの挨拶っぽいけど、地味に傷つけるかもよ」
「なら繰り返してみるか、『さよなら&さよなら』」
「馬鹿っぽいな」
「どういえばいいと思う」
「うーん、ためしに外国語使ってみれば?」
「どんなやつ?」
「アディオスとか、シーユーアゲインとか」
「そうか、『アディオス・さよなら・シーユーアゲイン』3個並べたらなんか語呂がいいな」語呂が問題なのか?
「でも、アゲインはもう一度会うことになるからまずくないか」ronhaがいいところに気づいた
「それはまずいな、・・・いっそのことゴートゥーヘルにするか、『アディオス・さよなら・ゴートゥーヘル!(満面の笑みで)』」きめ台詞をきめた感じの満足感にひたっているhazenを見てronhaは言った
「・・・たぶん相手の女の子に刺されるね」
「まじ?」
「かなりするどいもので5、6回刺されるだろう」
「何かそんな気がしてきた、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっぱりいろいろ話し合ってオレの気持ちを理解してもらうことにする」
「そうしとけ」
後日
「春だなー」
「ああ、春だ」
「オレの春は終わったんだよ!」
「キレるなって」
「A子にイタメールでもいれとこっかな」
「やめろ、出番多くなさそうだからあんまり悪いイメージ残すなよ」
「そうだな こほん、イタメールといっても内容は『幸せになれよ』といった感じのものです」
「真実味のかけらもないな」
「おまえは誰の味方なんだよ、ちょっとはフォローしろよ」
「んー、実際hazenはそんなに悪い奴じゃない。自分に正直すぎて信じがたい言動をすることがしばしばあるが」
「渋いフォローだなー」
「あんま文句言うな」
hazenとronha 2人の紹介が遅れたが、ぼちぼち学園生活を満喫している受験生コンビだ
Fin
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しがらみネット学園 「それも大事」
時は2学期、窓際の1番後ろの席で予備校の予習をするronhaとその前の席で窓の外を見ているhazen、窓のからはテニスコートが見え、女子が練習している。
「いい眺めだなー、お尻見放題だ」
「それはよかったな」カリカリ…
「おまえもガリ勉してないで一緒に見ろって」
「そんな事をするより勉強したほうが全然まし」
「おまえはなんにもわかってないなー、勉強なんていつでも出来ることだろ。大事なのは今しか出来ないことをすることなんだぜ」
ふと手を止めてhazenの顔を見るronha。
「おまえ時々すごくいい事を言うよな」
「だろっ」
「でもやってることは間違ってると思う」
「そうか?俺はこういうのも大事だと思うけどな」
「人それぞれだろ価値観は」再び勉強を始めるronha。
「俺とお尻について語り合おーぜ」
「うるさい」カリカリ…
「あ、あのお尻マジ最高」
「黙れエロ人間」
2人のそれぞれの放課後は過ぎていった。
Fin
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しがらみネット学園 「馬鹿と煙の高いとこ」
「はいよ、おつり50円」
ちぇー、今日もカツサンド買えなかった。カツサンドはネット学園の人気メニューなのですぐに売切れてしまう、幻のパンと言われるゆえんである。
ronhaは久しぶりに屋上で昼飯を食べることにした。ronhaは手すりに等間隔についているリスの置物にチョップしながら階段を上がっていく。カツサンドがかえなかったのでちょっとご機嫌ナナメのようだ。
屋上はまばらに生徒がいて思い思いに昼食の時間を楽しんでいる。ronhaは屋上の一角にスペースを見つけそこに腰掛けた。がさがさっ、紙袋をあさりながらふと給水塔のほうを見ると人影が目に付いた。あれ、あそこにいるのhazenじゃねえか?紙袋と缶ジュースを持つとronhaは給水塔の方へ向かっていった。
はしごを上って尋ねるronha
「おーい、こんなところで何してんだ?」
「光合成」
「光合成?高校生の間違いじゃないのか?」
「いいんだよ、高校生はいつもやってっから。たまには光合成しないとな。」
「そうか、じゃ俺も付き合おう」 「おう、付き合え」
「昼飯はどうしたんだ?」
「3時間目にたいらげた。」 「早く食いすぎだろ、パン半分いるか?」
「いやいらね、光合成ででんぷん作ってっから」
「そうか、せいぜい頑張れよ」
屋上には心地よい風が吹いている。
「そういや、このあと授業なんだっけ?」 「物理のれんちゃん」
「だるいな」 「ああ」
「果てしなくだるいな」 「ああ」
「何で物理なんて教科がこの世に存在するんだよな」
「そんなこと言ったってあるもんはしょうがないだろ」
「このさい物理の悪口思いっきり言っとくか」 「いいなそれ」
「くたばれー物理」 「しねー物理」
「物理のあほー」 「物理のはげちゃびん」 「物理の母ちゃんでべそー」
2人は思う存分物理の悪口を言い放った。
10分後…
「1つ気づいた。俺たちには大事なものが欠けている」
「なんだ?金か女か学力か?」
「葉緑素だ」 「ははっ、そりゃそうだ」
2人はこのまま授業をさぼろうかどうしようか迷って、結局さぼらなかったそうだ。
Fin
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しがらみネット学園 「文化祭にふさわしい出し物」
放課後のホームルームでクラスで文化祭の出し物を決めるため、1人づつ案を紙に書いて提出することになった。
後ろから回収される紙をronhaが見るとそこには『キャバクラ』と書かれていた。後ろに振り返るとのんきにあくびをするhazenの姿が(コイツ…)まあ別にいいやと思って紙を前に回すronha。
集計中、クラス委員の手が止まる。「先生、こんなのがあるんですけど」
「ん?誰だキャバクラなんて書いたやつは、名乗り出ろ」
ronhaは心の中で思う(俺は犯人を知っている、俺は犯人を知っている、犯人は俺の後ろに座っている)すると後ろに座っていた犯人が口を開いた。
「ronha、いくらなんでもキャバクラはまずいだろ」 「え゛!?」
「そうか、ronhaか。これは真面目な話し合いだ、冗談でもこんなこと書くな。」 「ち、違っ」
おまえーとhazenのむなぐらをつかむronha、その時集計中のクラス委員の手がまた止まった。
「先生、こんなの書いた人がいるんですけど」
「誰だ、テレクラなんて書いたのは」
「またronhaかよ、いいかげんにしろよronha」とhazenが言う。
「ronha、こんなことは2度とするな」 なんでやねん
何考えてんだー、ヘンタイークラスのみんなにやじられるronha。(ちくしょう…)
集計の結果、結局クラスの出し物は休憩室に決まった。
その日の帰り道
「今日おいしかったぞronha」 「・・・・・・・・・・・」
「クラスの人気者だな」 「将来おまえを死刑にしてやるからそれまで死ぬなよ」
「怒るなって」 「その時使う縄は有刺鉄線だからな」
「苦しさ2倍じゃねーか、それは勘弁してくれ」
「じゃあかけられる限界の電圧をユーロビートでかけてやる」
「それもきついなー」
「それが嫌なら…」
その日1日ronhaはずっとふてくされていたそうだ。
Fin
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しがらみneT学園・「のび太・レジスタンス」
学校が一番活気にあふれる時間、それが休み時間だ。neT学園の生徒は15分休みに集団で学校外をうろちょろしたりしているので、御近所からはちょっと目障りに思われている。
kookiが廊下を歩いていると、いきなりバックアタックが襲ってきた。
どごーーん
「いっってぇ、あー?何だjamooか」
「なんだよそのリアクション、ぜんぜんつまんねーよ」
「別におれお笑い芸人じゃないし」
「ノリ悪いなー、仕事減るぞ」
「わかったからこうゆう事は今度からとても怖い人たちにやれ、そして東京湾に沈められてさっさと人生を終えろ」
「ははははは」バシバシッ
「いてぇぇ」
「そうだ、最近体がなまっててさぁ」jamooはいきなりプロレスの技をkookiにかけた
「いててててて」
散々kookiをいたぶった後、jamooはこう言った
「まあ今日はこんくらいにしといてやろう。おれにいじめられたとか言って教師に泣きつくなよ」むかっ
去っていくjamooの後姿を見て、kookiは思わず口を滑らした
「スカート事件の犯人」
jamoo、ぴたっと停止&ターン&全速力ダッシュ・目標kooki
「やべっ」kookiはあわてて逃げようとしたがjamooに襟をつかまれた。
「何だ?何か言いたいことあんのか?」
「ないないなんもない。ぐぇぇぇぇギブ、ギブ ギブっつてんだろ!」
「おまえにギブアップは許されない」
「まじ殺されるー」
「安心しろ、苦しくないようにあの世に送ってやる」
「滅茶苦茶苦しいぃぃぃ」
「楽しそうだな」yamaが通りかかった。
「通行人Aの人、ちょっと助けて」
「仲のいいのはいいことだ、じゃなーkooki」
「おーい、3行で去っていくなー」
「そうだよ、俺たちは仲がいいんだ。フレンドシップデストロイロックっ!!」
「ごぎぇぇぇぇぇぇぇ」
kookiの首はむちうち寸前まで追い込まれたという・・・
数日後、kookiはまた廊下を歩いていた。前方からjamooらしき人物が歩いてくる。
(あれは、jamoo!正確に言うと暇そうなjamoo、もっとも危険なバージョンだ)
「あ、いいところにいたkookiちょっと金貸してくれよ」
「・・・・ペソでいいなら」
「ほーう、いいよペソで」
「返すときユーロで返してくれるなら」
「わかったちゃんとユーロで返してやる」
「遠まわしにいやだっつてんだよ気づけ」
「そんな口のききかたしていいと思ってるのか?」
「おまえに貸す金などびた一文ない」
「てめー」
kookiはダッシュで自分のクラスに逃げ込み、内側からドアが開かないようしっかり抑えた。
「誰から逃げてんの?」sutoyaが尋ねてきた。
「もちろんjamoo」
「おまえ、はたから見るとのび太みたいだな」
「ドラえもん助けてくれー」
「無駄なあがきだ。今は、ドラえもんのいない21世紀だから」
「最悪な21世紀だ。 ジャイアンすごい強いし、しずかちゃんいないし」
「ここ、通ってもいいか?」
「もうちょい待って」
jamooに対するkookiのレジスタンスはこれからも続きそうだ
Fin
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しがらみneT学園・「正座スイミングと口げんか」
(またこの季節がやってきた)natuuはプールサイドでちょっくらたそがれていた。小脇にかかえているのはビート板だ。そう、natuuは高校生にして25メートルが泳げないのだった。
プールの第一コースをばしゃばしゃしながらnatuuは思う(早く終われ授業)しかし、時間の流れは一定である。いや、マーフィーの心理というべきか感覚的にはむしろ遅く進んでいるように思えた。
natuuがビート板で適当にぷかぷかしていると、kyuubeが脇を通りかかった。
「natuu珍しい物使ってんじゃん、それ何ていうの?」
「知るかっ」
「いーなー、俺も使ってみたいなー。」
「ほっとけ、消えろ」
「そんな口きいてると溺れてても助けてやんねーぞ」
「さっさと消えろ」
「せいぜいがんばれなー」
優越感しゃくしゃくで去っていくkyuubeの後ろ姿をみて、natuuの目がキラリと光った。
5分後・・・・
笑顔でスタート台に立つkyuubeの後ろに板を小脇に抱えた影が忍び寄る。
(kyuubeめ、おれを怒らせたことを後悔するがいい)
すたすたすたすた・・・・・・・、どんっ!!! どっぼーん
「げぼっごぼっ、なに゛すんだ馬鹿、鼻に水はいったじゃねーか」といってkyuubeがプールから上がろうとすると、
ごすっ 「イッ」 「ビート板を笑うものはビート板に泣く、おまえなぞ溺れてしまえ」
ごすっ、ごすっ 「natuu悪かった、やめろって」ふっ、natuuが不適な笑みを浮かべていると
ピッピー、プールサイドに笛の音が鳴り響いた。
「ちょっとあんた達、なにやってんの!!」普段は温厚だが、怒らすと洒落にならんと先輩達が口をそろえて言うaiei先生が全速力で走ってきた
「いや、こいつが僕が泳げないからって差別するんです。」
「kyuube君、本当なの?」
「違います、こいつが泳げないからってひがむんです」
「ほら、差別してる」 「ほら、ひがんでる」低レベルな2人の争いにaiei先生のくだした判決は?
「・・・・・・・・じゃあ、2人ともトイレの脇で正座してなさい」
「えーーーー」2人は、抗議しようとしたが
「なんか文句あるの?」
「ありません」 「ないです」あっさり撤回した。
2人はおとなしく正座したが、お互い心のなかは納得いかないままだ。
「恥さらしだ、おまえのせいだ」
「なんでだよ、原因はおまえと脇に転がってる板のせいだろ」
「ふんっ、おまえなんか溺れるがいいさ」
「何言ってんの、オレはおまえと違って泳げるんだけど」
「そこの、トイレの足洗うとこで溺れるがいいさ」
「なんか、むかつくなその表現」
油断して言い争いをしていた2人の上に黒い影がかかった、もちろんただの影じゃない。
「君達は、明日の朝まで正座してる気?私は別にかまわないけど、」
ちょっとトーンの下がった声に2人の体が瞬間的にフォームを作った。わかりやすく言うと土下座した
「すいません」 「静かにしてます」
「ちゃんと反省しなさいよ」と去っていくaiei先生の後ろ姿を見送りながら、natuuは小さな声で言った。
(俺思うんだけどさぁ、多分おまえaiei先生に嫌われてるぜ)
(馬鹿、オレは好かれてるほうだ。嫌われてんのはおまえだって)
(絶対おまえ)(いや100%おまえ)
青空に映る水泳授業の楽しそうな声と音にかすかに混じる何やら呪術的な文句
(絶対おまえ、絶対おまえ、絶対おまえ、絶対おまえ・・・・・・)
(100%おまえ、100%おまえ、100%おまえ、100%おまえ・・・・)
足がしびれたが、natuuが思っていたほど時間は遅く進まなかった。
Fin
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しがらみneT学園・数学の課題
「じゃあ、この問題は誰に解いてもらおうか。この前のレポートをやってなかった奴にしよう。
shin、おまえやれ。」
「レポート提出しましたよ」
(だいじょぶかー ボケんなー)クラスからziisann先生に野次が飛ぶ。
「そうか、最近物忘れがひどくなってな。shin、まさかとは思うが他人のレポートを写したりしてないよな?」
ギクリ。ziisan先生が続けて言う
「まさか、junのレポートを写したりしてないよな?」
ドキリ
「う、写しました」(なんだー写したのかー、ちゃんと自分でやれー)クラスからshinに野次が飛ぶ。
「写すなんて最低だな」おまえが言うなhiro
「最初からおとなしく『やります』って言えばよかったんだよ」ziisann先生にやりと笑う
うう、まんまと罠にはまった・・・shinはとぼとぼ黒板まで歩いていった。
「では、次の問題を・・・hiroに解いてもらうとするか」
「おれかよ」なんだーhiroもやってないのかー hiroめいい気味だ、shinは自分の立場を忘れてほくそえんだ。
黒板の前で考える2人
「これ、どう解くんだ?」 「しらねぇよ」
「どうした2人とも、わからないのか?」
「わかりません」
「おかしいな、2つともレポートの課題のなかにあった問題のはずなんだが」
クスクス、笑い声が起こる。
「これで、2人がレポートをやってないことが証明されたわけだ。来週までに再提出しろよ」
「はい」「はい」
ziisann先生侮りがたしなのであった。
Fin
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しがらみネット学園「相対的ぎゃんぶらーず」
不景気の冷たい風が吹き続くせちがらい世の中。高校生に不景気はあまり関係ないが、宝くじでも当ててウハウハな人生を送ってやろうとzyobita と jimusuの二人は宝くじ売り場にいた。
(うーん番号は何にしようか、ボックスで買うならばらばらの数字にしたほうが確率的にはいいんだが・・・)なけなしのお金でなんとか当てようと知恵を働かせているzyobitaをよそにjimusuはすでにくじを買い終えていた。
「おまえ、もう買ったの?」 「ん?、ああ」
「ちょっと見せてくれよ。」 「いいぜ」
jimusuのくじを見るとストレートの1点買いをしている、番号は007。よくよく見てみるとその番号で5口買ってある。
「jimusu、」 「何だ?」
「おまえ馬鹿だろ」 「何で?」
「こんなふざけた数字を5口も買うか普通。」 「この数字が当選して、その日が007記念日になるんだ。007記念日詩集も出す。この数字をいいねと俺が言ったから、・・・」
(あほだコイツ)jimusuはほっといてzyobitaは数字予想を再開することにした。
(当たりやすそうな数字、当たりやすそうな数字、当たりやすそうな・・・)考えるほど頭痛くなってくる。
結局zyobitaはとある数字をボックスで1口だけ買うことにした。
「数字何買ったか見せろよ」 「ほらよ」
「?あれっ、この番号もしかしておまえの誕生日じゃねえの?」 「それがどうかしたか」
「ははっ、はははっは」 「何で笑うんだよ」
「あれだけ熟考しといて誕生日かよ」 「確率はどれも同じだから好きな数字にしただけだ」
「ふはっ、おまえの誕生日を当選番号にする馬鹿がどこにいる」 「おまえにそう言われる筋合いは無い」
「なにが悲しくておまえの誕生日が当選番号に、」 「うるせーな、叩くぞ」
前で騒いでいる2人の高校生を、売り場のおばちゃんはうざったそうに眺めていた。
ナンバーズ抽選日翌日。jimusuは「ボンド死す」といってはずれくじを学校の焼却炉に投げ込んだが、zyobitaははずれたくじをこっそり大事に保管しているらしい。
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しがらみネット学園 河原の2人組
ぽちゃん ちゃぽん
昼過ぎごろ、aQua市を流れるnetoo川に架かっている橋の下で、川に石を
投棄している2人のネット学園の生徒がいた。
「・・・そういえばさあ、C組のyamaってモデルの人と付き合ってるらしいぜ」
「ホントかよ!?どうやったらモデルの人なんかと付き合えんだよ」
「合コンってヤツじゃないの」
「そうか、いいなー合コン」
ぽとん ちゃぷん
「そういや、合コンって何の略なんだろう」
「合コンなんてしてんじゃねえぞコンちくしょうの略」
「略になってねえって」
「もっと言うと、合コンなんてしてんじゃねえぞコンちくしょうなんてしてんじゃ・・・」
「永遠に続くな」
とぽん ぱしゃっ ぽとん
「あ、なんかあそこに楽しそうにボートをこいでるカップルがいる」
「石でもなげるか」 「やめとけって」
「この痛そうなヤツがいいかな」 「だからやめろって」
「あわれタイタニックボートに乗った2人は川の藻屑と消え…」
「不吉なストーリーを勝手に作るなよ」
どこかでからすがかあかあ鳴いている。
「うわぁ、なんだあれ すげー早えー」
「どっかの大学のボート部かなんかじゃねぇ」
「なんかスカイフィッシュに似てるな」
「そういわれれば、そう見えなくもないがおまえの見方は変だ」
「今何時?」
「2時半くらい」
「そうか、ちょうど6間終わった頃だな」
「うそ!俺ら学校さぼってここきてたのか!?」
「今頃気づいたように言うなよ」
ちゃぷん ぽちゃん
「明日担任になんて言い訳しよう」
「『すごく水切りがしたかった』とかは」 「怒られる」
「『スカイフィッシュを捜していました』はどうだ」 「もっと怒られる」
「zukiruがオレを拉致監禁しようとしてました」 「オレを犯罪者にする気か?」
「・・・・・・・・オレは腹痛にしよう」 「じゃオレは頭痛にしよう」
「・・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・・・」
「100%怒られるよなぁ」 「ああ、多分な」
川の流れとともに時間はゆっくりと過ぎていった。
Fin
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しがらみネット学園 「青春って?」
最近面白いことないし、ぱーっと遊ぶお金もないし、彼女ができるほどかっこよくないし、河原でぼーっとしているの嫌じゃないし、ないないづくしの青春。青春ってなんだろう?そうだ!青春って爆発だ!!
「愛と勇気の青春ブーメラン!!」
ぱしゃん 帽子が川際に落ちた。
「あ!?自分のじゃなくてなにオレの学帽投げてんだよ!!」
「てへへ、間違えた」
「間違えたじゃねぇ!わざとだろ、早く取って来い」
「あーーー、オレの体Naでできてるから水はちょっとだめなんだ」
「おかしな言い訳をするな、じゃぁ風呂とかいつもどうしてんだよ?」
「サラダオイル100%」
「絶対だな、今度おまえの家に見に行くからなって言ってる間に俺の帽子流されてんじゃん」
「悪かったよ、あとでタマちゃんに話つけといてやるから」
「なんでおまえがタマちゃんと交流があるんだよ、いいからとってこい!」
「まじでぇー、とりにいくのぉー」
「変なキャラきどんな。マジでとってこい」
「帽子流れてんの眺めるの好きなんだけどな」
「それってどんなヤツだよ、帽子取ってこなかったら明日から口きかないからな」
「しょうがねぇ、取りに行くか」
「始めからそうすればいいんだよ」
taroは靴と靴下を脱ぎ、ズボンのすそをまくると川の中に入っていった
「うう、Naでできた俺の体が…」
「だからおまえの体Naでできてねえって。全然水とかだいじょぶだから」
「俺の足が、こんなぬるぬるのところをぉぉぉ」
「なんかおまえにひどいことやらせてるみたいになってるけど、言っとくけど俺が被害者だからな」
netoo川の水深は意外にあさく、ひざ下まで水につかりながら帽子を取った。
「はいよ、愛と勇気の青春ブーメラン」taroはmotoya帽子を手渡した。
「そうゆう言い方して恥ずかしくないのか?まあいいや、今度からこんなことするなよ」
そう言ってmotoyaは帽子の水を切ったが、油断したのがまずかった
「愛と勇気の青春ブーメラン2!!」 ぱしゃん
「てめぇ、またやりやがったな!!」
「てへへ…」
「てへへじゃねぇ!!」
河原での言い争いはつづくのであった。
Fin
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